toruのブログ

月1くらいで記事書きたい。

2025-01-01から1年間の記事一覧

OpenImageIO を使って PNG画像に HDRのメタデータを埋め込んでみた

背景 画像フォーマットの PNG は 2025年6月に 仕様書の第3版 が公開され、HDRのメタデータに対応した [1][2] 具体的には cICP チャンク が追加された 既に DaVinci Resolve や Affinity Photo では HDRのメタデータ付きの出力がサポートされている [3] 筆者…

Ultra HDR の HDR画像を真面目に作ってみた

1. 背景 筆者は昨年に Ultra HDR の画像を作って HDR表示ができるか確認をした trev16.hatenablog.com しかし、この時は「表示が HDRとなるか」に注目しており、正しい輝度で表示されるかは未確認だった そこでもう少し真面目に Ultra HDR の HDR画像を作り…

バイナリエディタの ImHex を使ってみた

背景 UltraHDR の調査中に画像ファイルのメタデータを確認する必要が生じた 今までは VS Code の Hex Editor を使っていたが、もっと拡張性のあるツールを使わないと解析が厳しかった Chat GPT 先生にバイナリエディタについて相談したところ、ImHex を勧め…

Nintendo Switch 2 の HDR調整について軽く調べた

更新履歴 日付 内容 2025/09/07 初版作成 2025/09/08 「HDR調整がゲームの映像に与える影響」のP1パラメータの変化を以下に変更 *1"23/992 --> 46/992 --> 92/992"↓"0/992 --> 17/992 --> 42/992 --> 92/992" 2025/09/08 付録に「パラメータP2に関する考察」…

AVIF の Gain Map HDR 画像を作り Chrome と Edge で表示してみる

背景 2023年に Adobe/Apple は Gain Map という静止画の HDRに対する技術を提唱した[1] 筆者はテクニカルペーパーを読んで 2024年冒頭に解説記事を投稿した[2] trev16.hatenablog.com 2025年になり Gain Map をサポートするアプリケーションが増えてきた Chr…

能登半島の先端までドライブに行ってきた

目的 能登半島の道路の状況を実際に走って確認する 能登半島に車で遊びに行く際の注意事項があればまとめておく 総評 思いつきで気軽に行くのはオススメしないが、準備をしてから行くのは問題ない。 所々で悲惨な光景が残っている一方で、復興が進んでいる様…

Cloudfour Image Compare が はてなブログで動作するか確認

ドキュメント: https://image-compare-component.netlify.app/ GitHub: https://github.com/cloudfour/image-compare SDR画像と ISO HDR画像の比較 画像フォーマットは AVIF。SDR画像 は HDR 画像をバッサリとクリッピングして作成。 SDR の明るさを何も変え…

OBS を改造して Windows上の HDR対応ゲームの輝度を確認可能にした (False Color表示)

0. 更新履歴 日付 内容 2025/05/20 記事公開。 2025/06/22 OBS でフィルタを有効化した状態で録画 or 配信を行うと画面が緑がかる問題を修正。4.1. に添付してある zip の hdr_tonemap_filter.effect を更新。 1. 背景 筆者はこれまで Windows 環境で HDR対…

自作の HDRコンテンツ用 False Color表示 (輝度マップ表示) を改良した

背景 筆者は 2019年に HDR映像解析用の False Color表示 (輝度マップ表示 *1 ) を実装した しかし、お遊びで作ったこともあり細かい解析に使える代物ではなかった ここ最近、HDR映像解析の機運が高まってきたので現場で使えるレベルの False Color表示を作り…

OBS を使った SDR/HDR のキャプチャ仕様を改めて確認した(Windows 環境)

背景 筆者はこれまで OBS での HDRコンテンツのキャプチャを行う際、割と適当にキャプチャ用のパラメータを設定しており、正確にキャプチャできているかを確認していなかった。 筆者は今後、HDR表示の検証に OBS を使いたいと考えており、それに備えて OBS …

Full Range で動画をエンコードして問題ないか調べてみた

背景 筆者はこれまで動画をエンコードする際に Limited Range *1 を必ず使用していた とある検証作業中に、「試してないだけで最近は Full Range でも問題ないのでは?」と思った そこで実際に確認することにした 目的 筆者が日常的に使用するソフトウェアで…

DaVinci Resolve の Fusion で Rectangle Mask を使いアンチエイリアシングが発生しない矩形を描画する

背景と目的 筆者はテストパターンを作成している時、Rectangle Mask を使った際のアンチエイリアシングが非常に気になった (図1 参照)。 図1. Rectangle Mask を使って 16x4 の矩形を描画したところアンチエイリアシングが発生した様子 以前にブログで書いた…

Pythonスクリプトを使って DaVinci Resolve の Fusion ページでアニメーションの制御を行う

背景と目的 DaVinci Resolve の FusionページではSpline Editor を使ってアニメーションを細かく制御できる(図1参照)。 これは Pythonスクリプトからでも実行可能だが、やり方が分かりづらかったので備忘録として記事を残しておく。 図1. Spline Editor を…

Python スクリプトを使って DaVinci Resolve の Fusion に User Controls を追加する

背景と目的 DaVinci Resolve の Fusionページでは各ノードに対してユーザー定義の変数を追加できる。これは User Controls と呼ばれており、GUI では図1 のようにして設定できる。 図1. GUI で User Controls を追加している様子 上記の操作は Pythonスクリ…

DaVinci Resolve の Python API を使い Fusionページでテストパターン動画を作成してみた

背景 筆者はこれまでテストパターン動画 [1] を作成する際、Python で数百枚の静止画を生成して動画にエンコードしてきた *1 しかし、多種多様な解像度、フレームレート、カラースペース対応を考えると Python で静止画を生成するのは効率が悪かった 筆者は …