背景
これまで筆者は AVIF, JPEG XL, HEIC フォーマットの HDR画像を作成して挙動を確認してきた。 しかし、まだまだ静止画の HDR表示は OS側 やアプリケーション側の対応に関して不明瞭な点が多く、定期的に各種デバイスを使った確認作業が必要な状況である。
そうした背景もあり、筆者は少し前に GitHub Pages に確認用のページを作成した。 Google検索では辿り着けないと思うので、供養(?)を兼ねてここにリンクを記載しておくことにする。
確認用ページの外観
筆者が作成した確認用ページの外観を以下に示す。
確認用ページへのリンク
確認用ページへのリンクを以下に示す。なお、注意事項が 2点ある。
- 注意1: 2024年9月時点では AVIF/JPEG XL/HEIC をサポートしているブラウザは限られている
- 事前に以下のページでサポート状況を確認することを推奨する。
- 注意2: 上記のリンクでサポートされていても HDR表示は非サポートの場合がある
AVIF の確認用ページ
JPEG XL の確認用ページ
HEIC の確認用ページ
確認するポイント
筆者が確認しているポイントを紹介する。
HDR表示の対応確認
HDR表示に対応している場合、パッチの 300 nits は背景色よりも明るくなる。 図2、図3 に例を示す。
図2. HDRをサポートしている場合の例 | 図3. HDRをサポートしていない場合の例 |
SDR の白色の割り当て輝度の確認
確認用のページは SDRパッチ と HDRパッチが混在している。こうした状況で SDRパッチの白色 (#FFFFFF) が相対的に何nits にマッピングされているかを確認することは、ツールの内部動作を推測する上で役に立つ(と筆者は考えている)。例として 204 nits に割り当てられている様子を図4 に示す。
注意3: あくまでも相対的である点を認識して欲しい。204 nits の HDRパッチが 204 nits で表示されている可能性はかなり低い *1。
動画と静止画で輝度差がないことの確認
HDRコンテンツは PQカーブという絶対輝度で規定されるため、動画・静止画に関係なく同じ輝度で表示されることが好ましい。が、実際は輝度差が生じるケースは多い。 これを目視で輝度差を確認できるように静止画と動画(YouTube)を近い位置に配置した。
静止画と動画を見比べることで輝度差の有無を目視で簡単に確認できる。
図5. 動画と静止画で輝度差が生じている様子 | 図6. 動画と静止画で輝度差が無い様子 |
参考資料(筆者の過去記事)
*1:というか相当に入念な準備をしないと狙い通りの輝度で表示されない